私の嫁のルーシーはアメリカ人です。
いわゆる国際結婚ってやつです。
統計によると、国際結婚のうち80%が5年以内に離婚に至るようですね。しかし、我が家はなんとか夫婦仲も悪くなくうまくやっています。
今年で結婚14年目に突入しました。
なぜうちは国際結婚を長続きできているのだろうと考えてみました。子はかすがい、なんて言いますが、私たちは子なしです。それにも関わらず長続きしている理由をこの記事に書いてみました。
考えてみるに、うちは結構風変わりな方法で長続きしているのかも、と思っています。普通の夫婦とはかなり違うので驚くとおもいますよが、国際結婚の一つの成功例として参考になれば幸いです。
アメリカ人女性との国際結婚長がうまくいく秘訣①相手の欠点や価値観を変えようとしない
お互いに相手の価値観を尊重するのはとても重要です。アメリカ人女性との結婚となればさらにこれが大切になります。
世の中に全く同じ価値観の持ち主は存在しません。まして、生まれ育った国が違えば尚更です。ルーシーも私も、お互いにちょっと「変だな」と思っても生活習慣や態度を変えさせることはしません。
例えば、ルーシーはちょっと高めのスーパーで野菜を買って、それを平気で1ヶ月以上冷蔵庫に入れておいで腐らせるのが得意です。
あるいは、ルーシーは本当に片付けが苦手で、我が家の寝室の一つが長年彼女の段ボール箱でいっぱいで、お客を呼べない状態でした。そのくせ買い物が好きで、Amazonで何か買っては居間において散らかしています。
しかし、私はそれを咎めたりはしません。お互い大人なので、性格を治すのは失礼という考えです。
ルーシーはもっと私に寛容かもしれません。
例えば、昔、アパートに住んでいた頃、組み立て中のラジコンの飛行機を食堂のテーブルに1ヶ月置いて、食事はソファでコーヒーテーブルに置いて済ましていました。ルーシーは何も言わずに、そのラジコンが完成するまでにっこり笑って過ごしてくれました。
その他には、私は床屋に行かずに自分でバリカンで頭を刈るのですが、それを台所の流しでやっています。その髪の毛は流しに流すというとんでもないことをしています。アメリカでは流しに生ゴミを砕く装置があり、詰まったりしないのです。
それでも、普通の人はいやがりますよね。
しかし、ルーシーは気持ち悪がったりせず、なにも言いません。
だから私もルーシーがテレビを見ながら手の皮を剥いて床に散らしてもなにも言わず、後で掃除機をかけています。彼女は金融業界のマネージャーでストレスが溜まるのでしょう。生暖かく見守るのが愛というものです。おかげで、最近その癖もなくなってきました。
アメリカ人女性との国際結婚がうまくいく秘訣②家事が別
夫婦生活ともなれば、家事はアメリカ人だろうと日本人であろうと避けては通れません。でもルーシーも私も家事は大嫌い。できるだけやりたくないと考えています。
普通の日本の家庭では、女性がメインで、良くても夫が家事を補佐する感じかもしれませんね。しかし、我が家では家事は完全に平等です。
我が家は共働きで、年収もほぼ同じ、いや、ルーシーの方が少し多いくらいです。経済的な負担は二人で仲良く半分こです。
いや、年収はほぼ同じ「でした」ですね。私が最近失業したもので。
いずれにせよ、どちらかが家事の主導権を握るわけではなく、完全に平等に振り分けています。
平等に振り分けるというか、家事が別々です。これは、家事に対する考え方が違い、別々に行うほうが不満やストレスが出ないからです。
洗濯を個別にやる
例えば、洗濯を別々にします。
私もルーシーも自分自身の洗濯は自分でやります。洗剤も、各々自分の好きな物を使っているほどです。
というか、私の洗剤はスーパーで一番安いやつで、ルーシーは何か小洒落たものを使っています。自分の洗濯物だけなので、洗濯の頻度、種類などは完全に自分で決められます。
ルーシーはアメリカ人らしく、洗濯の後乾燥機を使い、自分のタンスにしまっています。
私は日本では乾燥機なしで育ちました。だから乾燥機を使うのに違和感があります。
洗濯後に乾燥機に入れて、さらにそれを取り出してタンスに入れるので、手間が省けているとは思えませんので、私の場合は、洗濯の後、洗濯機のすぐ横に常駐しているハンガーに吊るして自然乾燥させます。
そして特にタンスにしまわずそのままにして、着るときにハンガーから直接とって着ています。こうすれば、乾燥機に入れる、乾燥機から取り出す、たたんでタンスにいれる、という工程を省略できて、効率的と思っています。
洗濯機とハンガーは我が家の地下室にあるので、目障りになることもありません。
このようにお互いがお互いの好きな方法で選択するのでストレスなしです。
調理が別
アメリカ人の女性と結婚して、食事はどうするのか、気になる人は多いのではないでしょうか。
私は日本の料理が好きで、毎日のように日本食を食べたいです。一方、ルーシーはマカロニチーズとか、アメリカの食べ物を食べたいようです。
こうなると一番簡単な解決策は一つ、「別々に料理して食べる」です (笑)。
だから夕食の時間もまちまちで、一緒に食べることはあまりありません。というか、夕食を同じ時間に取ろうとすると、台所を二人で同時に使うことになって不便なので、あえて時間をずらして食事をしたりします。
夫婦なのになんだか味気ない感じですが、これが一番双方ストレスなく生活できます。
私は渡米してから一人暮らしが長く、料理をするのは苦ではありません。
アメリカ人女性との国際結婚がうまくいく秘訣③お金が夫婦別
アメリカ人と日本人ではお金の使い方が違う
夫婦間でのお金の問題は重要ですよね。
金銭感覚が違ったりすると、お互いストレスが溜まってしまいます。そして、我が家ではこの金銭感覚が違います。もう、本当に文化の違いでしょうね。
アメリカ人というのは貯金をしない、とはよく言いますが、ルーシーも全くその典型的なアメリカ人のようで、とにかくお金が入ったらすぐに使っていました。
結婚当初なんか、クレジットカードの借金が2万ドルほどあったんです。そのくせ、ボーナスなどでまとまったお金が入っても返済に充てるわけでもなく、旅行とかに使っていました。
日本人の私からすると驚きますが、アメリカでは普通の発想のようです。
私はというと、これもやはり典型的な日本人気質で、借金が大嫌い。大学を卒業してまもなくの、給料が安い時でも少しずつ貯金をしていたりする性格です。
こんな二人が共用の口座一つではうまくいくはずがありません。よって我が家には口座が3つあります。
我が家の3つの口座
ということで、お金の元を一緒にするとストレスが溜まってしまいます。そこで、お互いが自由でいられるために、我が家では銀行の口座を3つ用意しています。
一つは私用、一つはルーシー用、そしてもう一つは共用口座です。
ルーシーの口座と私の口座
私の給料は私の口座に、ルーシーの給料はルーシーの口座に入ります。基本的にはそれぞれの口座からそれぞれの出費をします。ガソリン、服、その他趣味の物の他、食料なども各々の口座から払っています。
私は近所の安売りのスーパーで一番安い野菜を買いますが、ルーシーはWhole Foodsなどという小洒落たスーバーで有機野菜を買っているようです。
彼女のお金なので文句は言いません。逆に、私の車にハイオクのガソリンを入れてもルーシーは文句を言いません。
共用口座
ルーシー用、私用のほかに我が家には共用口座があります。この口座は我が家の共用の支払いに使います。
我が家のローン、電気、ガス、管理費、猫の餌や治療費、インターネット代などがここから支払われます。ルーシーも私もこの共用口座に二週間に一回の間隔で同じ金額を入れています。
全く平等に同額を入れているのです。私の給与が遥かにルーシーの給与よりも多かった時から、ルーシーも同額を払っていました。
ルーシーには男に養ってもらうという考えが全くありません。こういうところがアメリカ人女性らしいのかもしれません。
ちなみに今は私は失業してしまって収入0ですが、私の貯金から今までと同様に共用口座にルーシーと同額を入れています。
貯金が尽きる前に職を探さねばなりません。
アメリカ人女性との国際結婚がうまくいく秘訣③共通の趣味がある
家事が別々とか、お金の負担もきっちり平等だとか、なんだかそっけなく感じる人がいるかもしれませんね。夫婦でいる意味が何のではないか、と思うかもしれません。
確かに、今までの話を聞いただけではその通りと考えてしまうかもしれませんが、もちろんそんなそっけないだけでは夫婦は長続きしないと思います。
仲良く二人で過ごす時間が当然必要です。
その、二人で仲良く過ごす時間が私たちにとっては旅行で、ルーシーと私で旅行でいろいろなところに行きました。私が失業する前ですが、大体、年に2〜3回ほど国内旅行をしていました。
ニューオーリンズや、ニューヨーク、サンフランシスコ、ラスベガス、ハワイ、ソルトレイクシティなど、いろいろなところに行きました。
そして年に一度は海外旅行をします。
ミシガンの冬は寒いので、毎年2月にカリブ海に出かけるのが慣わしでした。そのほかにもカナダはもちろん、イタリアやアイルランドなどのヨーロッパにも行きました。
旅行は二人の趣味なので、費用は共用口座から出します。旅行中はちょっと豪華にいくのがルーシーも私も好きなので、お金の使い方で揉めることは全然ありません。
余談ですが、旅行中ってその人の人格がよく出ます。ハプニングがあった時にどう対処するか、ストレスの中でも相手を気遣ってあげられるかなど。
深い交際をしていて、次のステップに進みたいと考えているなら、泊まりがけの旅行に行ってみるといいです。
アメリカ人女性との国際結婚がうまくいく秘訣③愛がある
というわけで、日本人男性とアメリカ人女性との国際結婚にもかかわらず長続きした秘訣をいろいろと書いてみました。
最後に夫婦長続きの一番大切なことを言います。
それは愛です。
何かこそばゆく、陳腐な感じがしますが本当です。愛がなければ結婚生活は長続きしませんし、長続きさせる意味がないと思います。
実は私は一度、アメリカでリストラされ、就労ビザを失い国外退去寸前になりました。そんな私をルーシーは責め立てるでもなく、信頼してくれて結婚してくれたのです。
彼女の愛をすごく感じた瞬間でした。今でも時々そのことを思い出します。
そして、結局、国際結婚がうまくいく秘訣は、普通の結婚と同じく、最後は愛だな、と思うのです。
最後までお読みいただきありがとうございます。コメントを残していただけると作者が喜びます。
コメント
こんにちは。
記事を楽しく読ませていただきました。私の彼は物を家中に置き散らかしますが、よく掃除機や拭き掃除をしています。反対に私は物はしまいますが、床に落ちてるゴミなどは気にならず掃除をしません。お互いの変な所を温かく見守るのが大切だと気づかされました^^
けいこさん、
コメントありがとうございます。そうですよね。人付き合い、とくに夫婦や恋人どうしなどの関係ではお互いの変なところでも個性として尊重してあまり気にしないことが長続きの秘訣だとおもいます。
けいこさんも彼氏さんといつまでも仲良くできるとよいですね。