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ミシガンの冬は意外に寒くない?10年以上在住の筆者が語ります

デトロイトに冬に出張する方や、デトロイト近郊に駐在することになった方の1番の関心は、冬はどんな感じなのか、ではないでしょうか。

ミシガンの緯度は北海道と同程度。寒さが気になりますよね。

そこで今回は、ミシガン在住10年以上のの筆者が「実際ミシガンの冬ってどんな感じなのよ」というところの雑感をお話しします。

筆者はデトロイト近郊に住んでいますので、この地域の冬のことを記します。デトロイトをさらに北上すれば状況は違ってきますのでご了承ください。

ルーシー
ルーシー

私はBay Cityに数年住んでたけど、気候は大体デトロイトと同程度だったよ。

ミシガン冬の寒さ

ミシガンの冬で一番知りたいのは「どのくらい寒いのか」ではないでしょうか。

ミシガンで一番寒い時期は1月後半から2月終わりまで。その間は湖が凍ってその上を歩けるようになったりします。

この時期は日中でも氷点下で、-8℃くらいは当たり前です。

下の写真は1月の初め頃の湖が凍りかけてきた時期と2月のはじめ、湖がすっかり凍ってしまった時期の同じ場所で撮ったものです。

湖の凍りはじめの写真
湖の凍りはじめ、1月の初め頃
すっかり凍った湖の写真
すっかり凍った湖、2月のはじめ

年に数回ほどですが、日中でも-15℃ほどになることがあります。一度、おふざけでバナナを一晩屋外に放置してカッチカチにしたら、釘がうてました。

バナナで釘を打った写真
バナナで釘が打てました

寒さの移り変わり

というわけで寒い時期はほんっとうに寒いミシガンですが、そのすごい寒い時期は限られています。本当に寒いのは1月後半から2月いっぱいまで。そのほかは意外と寒くありません。

私はバイクが趣味ですが、大体10月半ばまでは乗れます。

ハロウィーンの時期(10月の終わり)は寒い日と暖かい日が交互にある感じです。この時期になると気温は5℃ほどになることもあり、バイクには乗れなくなってきます。

11月はもう寒いです。そしてサンクスギビングの前に必ず一度は雪が降ります。大抵はちょっと積もってすぐ溶ける程度ですが。

しかし、寒すぎて外出できないというほどではありません。ちゃんとした服装をしていれば何時間でも散歩をしていられます。ベンチに座りっぱなしだと寒くなってきますが。

クリスマスあたりでも意外と寒くはありません。寒い日でも気温にして0℃前後というところだと思います。10年間ミシガンに住んで一度だけですが、12月でとても暖かい日があり。バイクに乗れたことがありました。

クリスマスのあたりには芝生の上などには雪が残るようになり、雪景色になることが多いです。かなりの確率でホワイトクリスマスになります。

ある年は、クリスマスに吹雪に見舞われ、車で2時間ほどの嫁の実家への帰省を断念したことがあります。

しかし、大抵の年は、クリスマスは雪の量、寒さ共に大したことはありません。やはり本当に寒いのは1月終わりから2月まです。この時期の本当に寒い時は日中でも気温が-8℃ほどになります。

この時期は10分ほど外にいると寒さで顔が痛くなってきます。マフラーと毛糸の帽子が必須です。それでもしっかりと着込めば我慢できないほどの寒さではありません。

3月にはもう暖かくなってきます。バイクに乗れる日もちらほらです。

結局、本当に寒いのは1月終わりから2月までのわずか数週間のあいだで、寒さがすごく大変という印象はありません。その他は意外とあたたかく、お散歩も気持ちいいです。

ミシガンの冬で辛いのは寒さより曇り空

じつは、ミシガンの冬で辛いのは寒さよりどんよりとした雲です。

だいたい11月の終わりごろから青空をあまりみなくなってきます。日が短くなり、日中も曇って薄暗いので、ちょっと憂鬱になります。

ミシガン 冬の曇り空
ミシガンで憂鬱なのは寒さより曇り空

ミシガン冬の雪事情

ミシガンの冬について、寒さと同じくらいの関心ごとは雪でしょう。そこいらへんをお話しします。

全体的に雪は意外と降りません。

大抵その年の最初の雪は11月の半ばごろに降ります。サンクスギビングの前に一回降るという感じです。しかし、この時点では積もることはありません。よくて数日で溶けてしまいます。

12月になると雪の日が多くなってきます。でも毎日降ることはありません。週に1回あるかないかではないでしょうか。

しかし、寒くなってくるので芝生や道路脇に雪が残るようになり、クリスマスまでには雪景色になっていることが多いです。でも車の運転ができなくなるほど酷くはなりません。すぐに雪を溶かすための塩が撒かれるからというのもありますが。

今までで一度だけクリスマスに吹雪に見舞われたことがありますが、これはまれです。

大抵この12月あたりは雪が積もったり積もらなかったり。全て解けてしまって芝生が顔を出したりもします。

雪が毎日のように降り出すのは1月末から2月いっぱいまで。本当に雪がよく降ると感じるのはこの時期の2〜3週間のみです。

でも除雪がしっかりしているのでほとんど大丈夫です。

この時期の外出は転倒に注意が必要です。歩道が本当によく滑ります。

しかし一番寒いこの時期でも雪の降り具合は年によってずいぶん違います。毎日のように雪が降る年もあれば、数回しか降らなかった年もありました。

雪道での車の運転

雪が降るので、車の運転が心配な方もいるでしょう。しかし、雪が降ると即座に道路に塩が撒かれ、除雪もされるので本当に運転が難しくなるのは年に数回だけです。

10年以上ミシガンで働いていましたが、雪のため会社が閉鎖されたのは1回のみと記憶しています。

しかし、出社時刻が数時間遅らせたり、吹雪になりそうなので早めの帰宅をすることはは年に2〜3回ほどあります。これらは2月に集中します。

筆者の愛車はマスタングです。後輪駆動で雪道はかなり苦手なはずですが、雪で全く運転ができなくなったことはありません。運転に神経はつかいますが。

雪の中のの筆者の車
2月半ば撮影、スノータイヤではないが、気をつければ十分走れる

雪で駐車場から出られなくなったのは今までで1回だけです。業者が昼になってやっと除雪してくれて、ようやく車を動かせました。

タイヤはオールシーズンで、特に冬用のタイヤに履き替えることはしません。ミシガンで、冬用のタイヤに履き替える人は稀です。SUVにガンガン抜かれたりしますが、注意して運転すれば困ることはありません。

雪が降っても夜の間にしっかり除雪されるので、吹雪の時以外はあまり困らないのです。

参考のため下に住宅街の道路と主要道路の2月の写真をつけました。しっかりと除雪されているのがわかると思います。

2月の住宅街の写真 しっかり除雪されている
2月の住宅街の様子、道はしっかり除雪されている
2月の主要道路の様子

冬の服装

以上のように、本当に寒い時期の数週間(1月終わりから2月いっぱい)以外は結構快適で外出もできます。

氷点下前後の気温が大丈夫な服装ならほとんど大丈夫です。参考に私の冬の外出時の服装についてお話しします。

私の冬の外出着は綿の下着、スウェットシャツ、セーター、ウィンタージャケットの4層です。綿は冬の登山にはNGだそうですが、ミシガンの街中で数時間の外出では困ったことはありません。靴下も綿です。

下はジーンズ。本当に寒い時期はその下にポリエステルのパジャマを履きます。外からは見えないので気にしません。

靴は特に冬用のものではありません。どこかで買った適当なものを履いていますが、問題ありません。

愛用の靴の写真
冬に愛用している靴、普通にモールで買ったもの

頭には毛糸の帽子が必須です。私は髪の毛が薄いので特にこれが必要です。

街や公園を散歩する程度ならこの装備で一番寒い時期でも大丈夫です。数時間の外出ならOKです。

ただし、本当に寒い時期は寒さで顔が痛くなってきます。マフラーがあればよいと思います。

ミシガンの冬: 家の中

セントラルヒーティング完備、暖炉もある

家はセントラルヒーティングが完備されていて1日中暖房をつけっぱなしので、とても快適です。Tシャツ1枚ですごせます。

我が家は、地下室を含んだ広さが1,800スクエアフィート(およそ167㎡)です。設定温度は23℃にしています。これで2020年の最も寒い2月のガス代は$75ほどでした。

アメリカでは暖炉がある家が多いです。我が家にも居間に一つあります。セントラルヒーティングの温風と違い、体の芯が温まる感じで、雰囲気満点です。薪はガソリンスタンドや、スーパーで6ドル前後で買えます。これで我が家では2晩ほどもちます。

暖炉の画像
我が家の暖炉、体の芯から温まる

家の中では靴を脱ぐ

アメリカでは雪が降ると凍ってしまわないように道路や歩道に塩を撒きます。これが靴にこびりついて室内を汚してしまいます。

下の写真は我が家の玄関先です。下にちょっと見えるタイルの部分が玄関の土間。白いのは塩です。

塩のついた床の写真
玄関先、白いのは歩道に撒かれていた塩

家の中が塩だらけになってしまうので家の中では靴を脱いで過ごします。うちは板の間なのでまだ良いですが、カーペットの家もあり、その場合は掃除が大変です。

冬だけでなく、1年中家の中では靴は脱ぎます。

アメリカでは室内でも靴を履いて過ごすといいますが、私の経験ではどの家も靴は脱いでいます。ミシガンだけでなく、テネシーでも、ワイオミングでもそうでした。ルーシーの実家も、靴は脱いでいます。

ルーシー
ルーシー

そうね。家の中では大体靴は脱ぐわね。

冬の過ごし方

続いてミシガンでの冬の過ごし方です。

大体みな室内でゆっくりとしています、バーで酒を飲んだりもします。

デトロイト周辺は湖が多く、1月の終わりから2月の中頃はその上を歩けるようになります。氷の上でアイスフィッシングしている人をちらほらみかけます。湖の上ではスノーモービルを楽しむ人も見かけます。スキー場はいくつかあるのですが、ミシガンは山が少ないせいで、規模が小さいです。

ミシガンの冬は基本的にあまりやることがありません。さらに曇りの日ばかりなので、少し気が滅入ります。

しかし、2月の半ばから段々と青空が多くなってきます。すごく寒いのですが。

2月のケンジントン公園、珍しく青空
 2月半ばのケンジントン公園、青空で気持ちいいが気温は-9℃

3月になるとかなり暖かくなるので、反動でとにかく外に出たくて仕様がない病になります。

そのせいで夏は毎週末みな狂ったようにキャンプしたり、ピクニックしたり、湖のほとりに住む人はボートの上でパーティを開いたりして、屋外のイベントを楽しみます。

以上、ミシガンの冬の様子を筆者の独断と偏見に基づいて徒然とお話ししました。少しでも参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。コメントを残していただけると作者が喜びます。

コメント

  1. Кейсуке Минами says:

    こんばんは。

    マスタングに乗っていらっしゃるのですね。拝見したところでは2014年位のモデルでしょうか?黒で精悍でLooks great!です。私は1992年式の300ZX(Z32型)に乗っています。昭和のおやじはスポーツカー好きということでしょうか。

    • YuzuPIzza says:

      Кейсукеさん、

      コメントありがとうございます。

      そうですね。昭和のおやじは車すきですよね。私のマスタングは2013年製ですでも購入したのは2012年の4月ごろでした。10年乗っていますがまだまだ元気です。

      300ZXですか、渋いですね。90年代にはよく街で見かけたように思います。いつまでも大切に乗れると良いですね。

  2. クロモジ says:

    こんばんは。

    来週デトロイトに出張することになり、どんな服装で行こうか思案していたところ、たまたまこちらのブログにたどり着きました。

    とても参考になりました。
    バナナの釘打ち、一度やってみたいです笑

    • YuzuPIzza says:

      クロモジさん、

      コメント有難うございます。

      参考になったということで幸いです。今季は例年に比べて極端に寒い日と暖かい日がありました。11月なのに2月並の寒さの日があったり、そうかと思えば12月でも結構暖かかったり。

      でも1月ももう終わりなのでこれから本格的に寒く、また雪も降ってくると思います。本日、1月25日はかなりの雪になりました。

      お気をつけてデトロイトにお越しください。