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【赤毛のアン】ギルバートがアンをからかった時の人参が複数形の理由



赤毛のアンの小説を読んでいます。ギルバートという少年がアンの赤毛を「にんじん」とからかうシーンがあるのですが、その「にんじん」が「Carrots」と複数形なのが気になり、アメリカ人のルーシーにきいてみました。

小説ではそのシーンは以下のようになっています。

Gilbert ,,, picked up the end of Anne’s long red braid, held it out at arm’s length and said in a piercing whisper:

“Carrots! Carrots!”

(訳: ギルバートは腕をピンと伸ばし、アンの長くて赤いおさげのはしを掴んでもちあげて、甲高い声でささやいた: 「にんじん!にんじん!)

L.M. Montgomery. “Anne of Green Gables.

と言うわけでギルバートは「Carrots」と複数形にしてからかっているのです。アンは一人なのになぜ複数形?

ルーシー
ルーシー

あぁ、それはね、アンはおさげが2つあるヘアースタイルでしょ。それが赤くて人参みたいだと言ってからかっているのよ。2つあるから複数形。

ギルバートはアンの頭全体がが赤くて人参みたいだ、と言っているのではなく、そのおさげの部分を人参に見立て、それが2つぶら下がっている、というニュアンスでからかっていたのです。

ゆずピザ
ゆずピザ

ふ〜ん、じゃぁさ、”Carrot! Carrot!”と単数形にしたらおかしいの?

ルーシー
ルーシー

それもアリよ。その場合は、つかんでいる方のおさげだけをみて、「こりゃ人参だな」とからかっているニュアンスになるわね。

ちなみに会話文なので、単数系の場合でも「A carrot」のようにAはいらないです。

とにかく、単数か複数かでニュアンスが変わったりして、英語は奥が深いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。コメントを残していただけると作者が喜びます。

関連記事: 赤毛のアンは英語学習には古すぎでは?【アメリカ人に読ませてみた】

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コメント

  1. ある日本人 says:

    最近似たようなことを調べて学んだばかりのことを書き付けさせていただきます。
    I am no expert on this matter but please let me share with you what I learned recently.

    必ずしも複数ではないかもしれません。
    The suffix s added to nouns may do something other than denote plural forms.

    どうもsをつけてあだ名や愛称になることがある(あった?)らしいのです。たとえば、

    おでぶFats
    にんじんCarrots
    とうちゃんPops、かあちゃんMoms

    主な情報源は手元の古い辞書でした。
    My 46-year-old (or so) copy of the Concise Oxford Dictionary (Ed. 6) has four different entries for the suffix -s, the fourth of which states that -s is used to form nicknames (Fats, Carrots) or pet names (Pops, Ducks).

    • YuzuPIzza says:

      ある日本人さん、

      コメント有難うございます。

      なるほど、Sにはそのような使い方もあるのですね。アメリカ人のルーシーに確認したところ、確かにニックネームに複数形を使う場合がある、とのことです。それを踏まえてもう一度文章を読んでもらいました。

      ルーシーが真っ先に思い浮かべたのは2つのおさげでしたが、たしかにある日本人さんの解釈もありえる、とのことです。奥が深いです。

      勉強になりました。