会社で上司や部下、あるいは同僚と意見が食い違って困ることってありますよね。ましてや外国人と英語で仕事をしていれば尚更困ってしまうのではないでしょうか。
アメリカ人は自己主張が強いし、否定的なことを言うと信頼関係を損ねて、業務に支障をきたす場合があります。
意見が食い違った上司や同僚、あるいは部下と建設的に話し合う方法はないでしょうか。

もう、そんなことをしょっちゅう考えないとマネージャーは務まらないわよ。でも、コツはあるのよ。
と言うわけで、アメリカ人マネージャーのルーシーに意見が合わない人との建設的な話し合いの秘訣をききました。
英語での建設的な会話の仕方を米国人マネージャーが5つのステップで紹介
ルーシーは金融系の会社でマネージャーをしているアメリカ人ですが、意見の食い違う人とは6つのステップを踏まえて建設的な会話を行うと言います。
その6つのステップとは、以下の通り。

では、順を追って解説するわね。
Step 1. 相手の長所を評価する
言いにくい話をする場合に、まず相手を褒めることから始めるのは日本ではよくあることですよね。アメリカでもこれは同じです。アメリカ人は自己が否定されることを嫌がる傾向があるので、自分の主張を通す前に、相手を認めていることを示し、会話をスムーズに運ぶようにします。
まぁ、要するに相手を褒めるわけです。
まずは、相手の良い点を見つけて感謝の意を示しましょう。例えば、以下のようなフレーズが職場でも使えて便利です。
相手の長所を評価するフレーズ例①
I really appreciate all you have done for this project. (このプロジェクトであなたがしてくれたこと全てに感謝します。)
I really appreciate は「敬意を表して」という感じがあるので、同僚や部下はもちろん、上司にも使えるので便利です。
以下の2つのフレーズは上司に使うのは難しいですが (シチュエーション、社風にもよる)、同僚や部下には使えますね。
相手の長所を評価するフレーズ例②
You have such a talent for seeing potential pitfalls. (あなたには隠れた問題を見抜く才能があります)
You have such a talent for で「〜の才能がある」
相手の長所を評価するフレーズ例③
Your expertise is so valuable to our goals. (あなたの経験は目標を達成するために非常に貴重です)
もちろん上記のフレーズ以外でも、色々な褒め言葉があります。色々用意しておくと良いです。
なお、部下への褒め言葉のフレーズをこちらにまとめてあります。参考にしてください。
Step 2 相手の言い分を聞く
意見が食い違う人との会話を気まずく感じるのは、意見の食い違う相手に一方的に自分の主張を押し通そうとしているからです。
アメリカ人は自分を否定されることを特に嫌がるので、デリケートに事を進めるのが無難です。一方的にこちらの主張を通すばかりでは、相手は心を閉ざしてしまい、信頼関係を失います。
まず、自分の主張を通す前に、相手の話を興味を持って聞くことが重要です。

私はマネージャーだけど、上司や同僚はもちろん、部下に対しても一方的にこちらの意見を押し通すようなことはしないわ。

話を聞くときは、うわべだけでなく、本当に興味を持ってしっかり聞くことが大事よ。
あなたが「ここが自分の意見と食い違うな」と感じたところを質問してみると良いです。例えば、会議の進行の仕方に疑問を覚えたなら、以下のように質問すれば角が立ちません。
相手の言い分を聞くためのフレーズ例①
I’m curious about the reason you handled this morning’s meeting that way? (あなたの今朝の会議の進め方についてちょっと興味があるんだけど)
「会議のやり方がおかしいと思うのだけど、」という直接的な表現は避け、I’m curious about~ (ちょっと興味があるのだけど、、、)という回りくどい表現を使って相手を責めないように気を使っていることに注目です。

このような回りくどい言い方をしても、行間を察して、それとなく非難されているのは、言われている方は察するわよ。
アメリカ人は自己否定されるのを極端に嫌うので、彼らの方が日本人よりよっぽど表現に気を使っていることが多いです。
もう一つ例えを示します。下の例文は、相手がマイクににきつくあたっているのを見て、「あんな言い方はないんじゃない」と言いたい場合の例文です。
相手の言い分を聞くためのフレーズ例②
Mike seemed upset after the conversation. What happened? (マイクがあなたと話した後ちょっと不機嫌になったみたいだけど、どうしたんだろう?)
Mike was upset after…(マイクは怒っちゃったじゃないか)という直接的な表現を避けるために、Mike seemed upsed (マイクは少し立腹していたようだけど)を使っていますね。
または、相手がマイクに対して不当な評価をしているとあなたが感じているなら、以下のように質問できます。
相手の言い分を聞くためのフレーズ例③
What do you think the issues are with Mike’s performance? (マイクの業務能力のなにが問題だと思うのですか。)
以上のように、自分の意見を主張する前に、相手の話を聞けば、信頼関係も生まれやすいです。話を聞いているうちに、あなたの視点も変わるかもしれません。建設的な会話ができる可能性が高まります。

これはもう、私の経験ね。話し相手が上司でも、部下でも、あるいは同僚でもまずは話を聞いてあげること。これが大事。
Step 3 相手に共感し、理解を示す
相手の言い分を聞いた後は、何はともあれ共感を示すと良いとルーシーは言います。話を聞いたからといってすぐに自分の意見を主張してしまっては、相手は、「私の話を聞いていなかったのか」と不信感を持たれてしまうと言うのです。
話を聞いた後は、まず、なにはともあれ理解を示すのがよいでしょう。

たとえ相手の主張に同意しできなかったとしても一旦は共感を示すとスムーズよ。
以下のようなフレーズを使い、状況に応じてアレンジしてみてください。
下の例文は、相手の会議の進行方法に疑問を持って、相手がその理由を説明してくれた後に共感を示しています。
相手に共感し、理解を示すフレーズ例①
I understand now why you approached the meeting that way. (なるほど、それで会議ではあのようなアプローチをとったんだね。)
I understandは共感を示すのに簡単かつ便利なフレーズです。私もしょっちゅう使っています。
その他、下の例文ならばもっといろいろなシチュエーションで使えるでしょう。
相手に共感し、理解を示すフレーズ例②
Thanks for sharing your perspective on the conversation. That makes sense now. (あの会話についてのあなたの視点を聞かせてくれてありがとう。)
Thanks for~で〜に感謝する」は定番ですよね。
相手に共感し、理解を示すフレーズ例③
I can see why you feel that way. (あなたがどうしてそんな気持ちになったのかわかったよ)
これも共感を示すのにもってこいです。ぜひこのまま覚えましょう。
Step 4 何が問題なのかを述べる
さて、相手の話を聞き、言い分は理解できました。しかし、共感するだけでは問題はちっとも解決しませんよね。
次には相手に、どのようなことが問題であったのかを伝えて、問題意識を持ってもらわなければなりません。
あなたの話は理解した。しかし、、、が問題だ、の「、、、」の部分ですね。
下の例文ではは、相手の会議の進行のやり方に問題があり、会議がうまく行かなかったことをはっきりと述べています。
何が問題なのかを述べるフレーズ例①
We’ve hit a bit of a snag. The meeting attendees received the meeting in a way that was not intended. They felt blamed and belittled. (我々はちょっとした障害に当たっている、あの会議の出席者には我々の意図したのと違うようにとらえられてしまったよ。彼らは自分たちが非難され、そして尊重されていないように感じていたよ。)
もし、相手がマイクに対して不当な評価を行なっていると感じたなら、以下の例文のようにはっきりと自分の意見を述べることも必要でしょう。
何が問題なのかを述べるフレーズ例②
Unfortunately Mike’s perspective on the conversation is that he was not given the opportunity to explain or ask questions, so he left it feeling disrespected. (残念なことに、マイクはあなたとの会話では、弁解や質問の機会を与えられなかったと感じているよ。彼は自分が尊重されてないと感じてしまっている。)
例えば、あなたの部署の会議にで突然部外者が出席したとします。もちろんあなたの部下も出席しています。そんな場であなたの部下のパフォーマンスへの不満を漏らして帰って行ったらどうでしょう?
あなたの部下のモチベーションは激下がりですよね。
そんな時は以下のような例文で問題を相手に指摘する必要があるでしょう。
何が問題なのかを述べるフレーズ例③
Before talking with a teammate about your thoughts on their performance, it’s important that you discuss with their manager first. (彼らに対するパフォーマンスへのあなたの考えを述べる前に、まずマネージャーと相談することが大事です。)
Step 5 解決に向けて相手に協力を求める
さて、相手の話を聞き、共感し、さらに問題点を指摘しました。ここからは解決策を探る段階にはいります。

ふむ、今度はこちらが相手にどうしてほしいか主張するんだね。

それもありだけど、もっと効果的な方法があるわ。相手に解決策を考えてもらうのよ。
共感した後は、自分の意見を主張すると言うよりは、相手に意見を求めるとルーシーは言います。アメリカ人は自主性を重んじるので、一方的にこちらの意見を押し付けるよりは、「お互いに協力しましょう」というスタンスの方がうまくいくと言うのです。

え、でも「何が問題なのか述べるフレーズ例③では自分から解決策を述べちゃってるじゃん。

えへへ、まぁ、ケースバイケースよ
ま、それはさておき、例えば、以下のようなフレーズを使って相手に意見を促します。
問題解決に向けて相手に協力を求めるフレーズ例①
I wonder if you could help me figure out a way for tomorrow’s meeting to be received better? (明日の会議ではどのように進行させれば皆に良い印象を持ってもらえるかを考えるのを助けてくれませんか?)
I wonder if you could help me figure out~ (〜の解決策を見つけるのを手伝っていただけますか。)はこのまま覚えてもよいくらいの便利なフレーズです。
次の例文は、相手がマイクに失礼な物言いをしてしまってやる気を失わせてしまい、それをどのように修正するのかの協力を求めています。
問題解決に向けて相手に協力を求めるフレーズ例②
I need your help with boosting Mike’s morale. (マイクのモチベーションを回復させるために、あなたの助けが必要です。)
I need your help with ここでは、「協力して欲しいのだけど」というニュアンスです。
上のような例文を使えば、「お前のせいでマイクのやる気が無くなったじゃないか、どうしてくれるんだ」と言うよりも、よっぽど建設的に話ができるはずです。
下の例文も、上の例文と同じシチュエーションで使えます。
問題解決に向けて相手に協力を求めるフレーズ例③
Let’s figure out a way together to help address Mike’s challenges and create motivation for improvement. (何がマイクの業務遂行の障害になっているかを特定して、彼のやる気を起こさせる方法を一緒に考えよう。)
Let’s figure out a way together~も「一緒に問題を解決しましょう」という感じがでています。
Step 6 建設的な議論であったことを印象付けて会話を終わらせる
終わりよければ全てよし、なんて言いますが、会話の〆で、「建設的な会話であった」ことを印象付けるのは重要だとルーシーは言います。

大体、以下のようなフレーズで会話をまとめることが多いわね。
建設的な議論であったことを印象付けて会話を終わらせるフレーズ①
Thanks for taking the time to work through this with me. (このことについて時間をとってくれてありがとう。)
Thanks for taking the time (時間をとってくれてありがとう) はよく使うフレーズです。
建設的な議論であったことを印象付けて会話を終わらせるフレーズ②
It’s great working with you on this resolution. (この問題解決をあなたと一緒に出来たことはすばらしいです。)
建設的な議論であったことを印象付けて会話を終わらせるフレーズ③
I think we have crated a great plan to move forward. (進展を促すのに二人でいい計画を生み出せたと思う。)
以上のように会話を終わらせると、あなたとの一体感が増し、自主的に問題を解決してくれる可能性が高くなります。
まとめ
以上のような手順でルーシーは意見が合わない人とも建設的な会話ができるといいます。さいごにまとめます。
このルーシーがいつも使うステップを踏まえて意見が合わない人と建設的な話を行ってみてください。
最後までお読みいただき有難うございます。コメントを残していただけると作者が喜びます。
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