「Silver lining」は英文を読んでいれば度々出くわす熟語です。しかし、その意味が掴みづらくて困った経験があるのではないでしょうか。使い方もよくわかりませんよね。
日本語にはない発想なので辞書で調べてもいまいちわかりづらいです。こういう熟語はまず大まかな意味をふわっとした感じでつかみ、数多く例文をみて使い方を覚えるのが一番です。
「Silver lining」の2種類の意味とは
「Siliver lining」の意味は「悪条件の中で見つけた良い面」と「悪条件がまもなく改善されるという希望の光」の2種類です。
簡単に日本語に置き換えられる熟語ではないので、このようにフワッとした表現で覚えると良いでしょう。
「Silver lining」の意味
- 悪条件の中で見つけた良い面
- 悪条件がまもなく改善されるという希望
どんなに悪い状況の中にも良いことはある、あるいは悪い状況のなかで希望が見えてきた、というニュアンスで使われます。
「不幸中の幸い」に近いものがありますね。
次の章ではアメリカ人の私が「Silver lining」を使った例文を紹介するわね。これで使い方もバッチリとマスターできるわ。
「Silver lining」の意味と使い方がわかる例文集
はっきり言って「Silver lining」を含んだ文章は日本語に訳しづらいです。
なので、「Silver lining」をうまく理解し使いこなすには多くの例文に出会うのが最善です。
ここでは「Silver lining」のニュアンスを掴むために8つの例文をあげておきます。
しっかり語感やニュアンスをつかんでね。
日本語訳は自然さよりも「Silver lining」の部分の分かりやすさに配慮しました。
The weather is super hot, but the silver lining is we can enjoy eating all of the summer fruits even more.
(気候がすごく暑い。しかし全ての夏の果物をより楽しめるのが悪条件の中で見つけた良い面だね。)
They found a silver lining in their vacation that did not go at all as planned; they now have lots of unexpected memories and great stories to tell.
(彼らは、全く予定通りにいかなかった休暇旅行の中でも、一つ良い面を見つけた。それは沢山の思ってもみなかった思い出や、人に話すための素晴らしい話題ができたことだ。)
Their community was devastated by a storm, but thankfully the silver lining is that they all know they can pull together and rebuild.
(彼らの自治体は嵐で壊滅状態になった。しかし有難いことに、協力して(街を)立て直すことができるという事を彼らは皆が知っている、それは悪条件がまもなく改善されるという希望である。)
I lost my job, but now I have the time to think about what I really want to do in life, so I’m happy about this silver lining.
(私は職を失った。しかし今、私は人生で本当は何がやりたいのかを考える時間ができた。それゆえ、私はこの悪条件の中で見つけた良い面によって幸せだ。)
She’s been going through a really difficult time, but the silver lining is that she re-found her passion for photography to help her through it.
(彼女は今困難な状況にある。しかし写真に対する情熱を再発見したことがその困難を乗り越える助けになっている。それは悪条件が間もなく改善されるという希望である。)
She got injured in a car accident, but she will recover fully and was really surprised to learn how many people reached out to her and showed they cared. What a nice silver lining.
(彼女は交通事故にあった。しかし怪我は回復するだろうし、たくさんの人が心配して彼女に連絡をとってくれた。彼女は多くの人に気にかけてもらっている事を知った。なんと素晴らしい悪条件の中で見つけた良い事だろう)
He was given bad news about his health, but after doing some research he found that a lot of other people have been able to overcome the same diagnosis. This silver lining has given him hope, and the motivation to really transform his habits for the better.
(彼は健康状態が良くない事を知らされた。しかし沢山の人が彼と同じ病状を克服した事を彼は調べあげた。この悪条件が改善されるかもしれない、という期待は彼に希望と、生活習慣を真剣に改善する意欲を与えた。)
最後に、私の嫁のルーシー(アメリカ人)が実際にコロナ禍の真っ最中にこの「Silver lining」というイディオムを使った例を紹介します。
自宅待機のせいで、買い物を控えてるので、残り物で料理してる。
— ゆずピザ🇺🇸英会話 今日の一言 (@YuzuPizza) April 12, 2020
嫁: Learning to cook more creative recipes during this quarantine has been a nice silver lining. (自宅待機の間、料理の工夫を学べる、というのは、せめてもの慰めね)
Silver lining で「悪条件の中で見つけた良い面」
コロナ禍は不幸ではあるけれども、その中でも良いことはある、というニュアンスで使っています。
「Silver Lining」がなぜそのような意味になるの?
ところで、どうして「Silver Lining」で「悪条件のなかで見つけた良い面」になるの?
「Silver」は「銀」「Lining」は「裏地」。つまり「Silver lining」は「銀の裏地」という意味になります。
なぜ「銀の裏地」が「悪条件の中で見つけた良い面」という意味になるのでしょう?
ルーシー(アメリカ人)によると、このイディオムは「Every cloud has a silver lining」ということわざから来ているようです。
「Every cloud has a silver lining」ということわざの意味は「どんな困難な状況にも、たとえそれが見つけづらくても、必ず良い面がある」です。
でも直訳では「すべての雲には銀の裏地がある」だよね。
なぜそれが「悪条件の中で見つけた良い面」になるの?
実は私もよくわからない。
ルーシーは「Silver lining」がことわざからきていることは知っていましたが、どうしてそのような意味になるのかまでは知りませんでした。
まぁ、英語ネイティブなんてそんなものでしょう。
色々と調べたのですが。はっきりとした答えは見つかりませんでした。
そこで一番わかりやすいと感じた説を紹介します。
その説では、「Lining」は「裏地」ではなく「輪郭」、「Silver lining」で「太陽が射した雲の輪郭」を意味する、と説いています。
下の写真をご覧ください。
雲の輪郭が銀色に輝いていますよね。これを「Silver lining」と称して「悪条件の中の良い面」あるいは「悪条件が改善されるという希望」の象徴としているとのことです。このサイトがこの説を示しています。
しかし他にも色々な説があり、どれが正しいのかはっきりしません。こちらで議論されています。興味のある方は一読してみると良いでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。コメントを残していただけると作者が喜びます。
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